青い海、青い空、青い洞窟……世界には数多くの美しい青があり、人々は、青に魅せられてきた。
 そんな青に包まれた「青い街」。そこでは人々がごく普通に暮らしている。ただ、目に映る一面の青い光景は、我々にとっては非日常的であり、おとぎ話の世界に入り込んだような不思議な感覚へといざなってくれる。模型

街のあらゆる物が青く染まる
Chefchaouen
シャウエン〈モロッコ〉

画像: 街の道、階段、壁、ドアすべてが青に染められている。水色から濃い青までグラデーションが美しく、不思議な感覚に包まれていく

街の道、階段、壁、ドアすべてが青に染められている。水色から濃い青までグラデーションが美しく、不思議な感覚に包まれていく

「青い街」の中でも、モロッコ北部にあるシャウエンは、その美しい街並みから“青の迷宮”とも呼ばれている。リフ山脈の斜面に沿って造られた街は、青で彩られている。街の中に足を踏み入れると、家の壁はもちろん、道路も、階段も、植木鉢さえも青く染められている。なぜこの街が青く染まったのかには諸説ある。昔、ユダヤ教徒の移民が多く住んでおり、ユダヤ教では青は神聖な色とされているために、道や家の外壁を青く塗った風習が残ったという説。青は虫を寄せ付けない色なので、壁を青く塗ったという説。夏の暑さを視覚的に紛らわせるためなどなど……だが、その真相は不明だ。

ACCESS
カサブランカのムハンマド5 世国際空港から鉄道でフェズへ。フェズからモロッコ国営
バス・CTMを利用して約3 〜4 時間。

砂漠の中の城塞都市砦の麓に映える青
Jodhpur
ジョードプル〈インド〉

画像: 砦の麓に広がる街は迷路のように入り組んでいる。アップダウンを繰り返す小道は、まさに青の迷路だ

砦の麓に広がる街は迷路のように入り組んでいる。アップダウンを繰り返す小道は、まさに青の迷路だ

 次に紹介するのは、インドのラジャスターン州の砂漠にあるジョードプル。旧市街の家屋の壁は青く染められ、「ブルーシティ」と呼ばれている。この街の青の起源もまた不明だ。シロアリなどの害虫駆除効果のある化学塗料を塗ったところ、青色に変色してしまったことが始まりだという説。カースト制度でバラモン(最高位の司祭)が階級を識別するために、自分の家を青く塗るようになったという説。はたまた、太陽熱の断熱効果のためという説もある。どうやら、真相がわからないことも、街の神秘性を増している。

ACCESS
デリーのインディラ・ガンディー国際空港からジョードプル空港へ。市内までは、タクシーかオートリキシャーを利用し約25 分。

目の覚めるような眩しい青の村
Juzcar
フスカル〈スペイン〉

画像: 青い妖精スマーフと同じ青色。壁に描かれたスマーフを探すのも楽しい。

青い妖精スマーフと同じ青色。壁に描かれたスマーフを探すのも楽しい。

 最後に紹介するのは、スペイン南部にあるフスカル。人口250人にも満たないこの小さな村は、元々は白い家々が建ち並ぶ普通の村だった。しかし、アニメ映画『スマーフ』のプロモーションのため、村の建物がキャラクターと同じ青色に塗られることに。しかも白に戻す予定が、住民投票によって青のまま存続が決定。今では“スマーフ村”として人気となっている。

ACCESS
バルセロナ=エル・プラット空港からジブラルタル国際空港へ。ジブラルタル国際空港から、タクシーかレンタカーで約60㎞。

 
 

 三者三様の事情から、青い街となった3つの街。いずれにしても、青い街に住む人々が、自分たちの街の色を誇りに思い、大切にしている様子が彼らの生活から伝わってくる。

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