最近、旅先に大人気の台湾。そのほとんどは主要都市・台北が中心で、台北は日本でいうところの東京のような街だ。交通網が充実し、グルメ、ショッピングには事欠かず、人々が職を求め台湾中から移り住む。便利できれいな都会、そこには刺激的なおもしろさが絶えない。

画像: 台北から台東へ行く途中に搭乗した旅客機

台北から台東へ行く途中に搭乗した旅客機

 だが、最近はあえて、台湾の東に位置する「台東(タイドン)」をバカンスに選ぶ人が増えてきているらしい。台湾ツウの知人は「台東には本当の台湾がある」という。台東にはどんな絶景があるのだろうか。

大自然のレジャーランド!? 先住民の手料理に舌鼓

画像: 台湾国内では別名「ブヌン族のディズニーランド」とも呼ばれているとか

台湾国内では別名「ブヌン族のディズニーランド」とも呼ばれているとか

台北の松山空港から国内線に乗り換え、約1時間で台東空港に到着。台東と台北のもっとも大きな違いは、今もなお多くの先住民が住んでいることだという。それが今では観光スポットのひとつになっていて、台湾内からも多くの旅行者が訪れるのだとか。さっそく中でも注目されているという鸞山(ランサン)エリアにあるブヌン族の「鸞山森林博物館」を訪れてみた。

画像: 森の奥へ入る前に神様へ許可をもらうため、お祈りの儀式をする

森の奥へ入る前に神様へ許可をもらうため、お祈りの儀式をする

 博物館と聞いて、建物をイメージしていたのだが、着いてビックリ! そこは高台にある広大な森だったのだ。ブヌン族の所有する森全体が自然の博物館というわけだ。ここでブヌン族のガイドに導かれ、説明を聞きながら森の中をトレッキングする。大きな岩や巨大ガジュマルがあちこちにあり、地面は木の根がでこぼこ。予備知識なしに訪れたアラフォーの身としては、正直かなりキツかった。不安定な足元ばかりに気をとられがちだが、ふと顔を上げると、そこには映画『アバター』のような美しい景色が広がっていた。そうか、この森には先住民と自然が築き上げた生命力が満ち溢れているのだ。

プヌン族のガイド役LONGさん(左)とその娘さん(右)

 約1時間のトレッキングをしたあとは、ブヌン族の手料理が頂ける。ほとんどがこの地で採れた食材を、煮たり、揚げたり、炒めたりした料理で、どれもブヌン族の女性達が作る。これが食材の持ち味をいかした素朴な味付けで実においしい。お世辞でなくさっきまでの辛さが一気に吹き飛んでしまった。

画像: 野菜をふんだんに使ったプヌン族の手料理

野菜をふんだんに使ったプヌン族の手料理

勝手に先住民の食事は質素なイメージを持っていたが、全くそんなことはない。採れたて野菜がたっぷりのメニューは表参道のオーガニックレストラン以上だった。「生まれ変わるならブヌン族の子になりたい」そんな妄想さえしてしまったほどの衝撃的なおいしさ。この体験は事前予約が必要だが、このご褒美を頂くためにも虫除け持参で是非トライしてほしい。

画像: スープや煮物は薪を使って作られていた

スープや煮物は薪を使って作られていた

海外から訪れる人も多い、熱気球の空中散歩

 次なる目的は、今や台東を代表するアクティビティとも言われている「熱気球」だ。台東・鹿野郷では、2010年から年に一度、数々の熱気球を飛ばすイベント「台湾国際熱気球フェスティバル」が行われ、台湾中から多くの観光客が訪れる。イベントは見て楽しむだけだが、普段は一般客が実際に乗ることができるのだ(天候によってNGの日もあり)。
 体験当日は気球を膨らます様子も見ることができる。ペシャンコで横たわった気球に巨大扇風機のようなものを使ってどんどん熱風を送り込む。気球が膨らみ、浮かび始めたところで気球にぶら下がった4人用バスケットに乗り込む。そこからは空をめがけ、ぐんぐんと上昇していく。

画像: ゴーッと激しい音とともに熱風が気球をふくらます

ゴーッと激しい音とともに熱風が気球をふくらます

 普段からジェットコースターや高い場所は好きな方だが、実はこれはかなり怖かった。乗り込んだバスケットはパイロットと乗客が4人立つといっぱいになる小ささで、誰かが少し動くとすぐ揺れる。皆、写真が撮りたくて動き、その度にぐらりと揺れるのだ。その度に足がすくみ、少し後悔した。

画像: 搭乗中はパイロットが気球を上げたり下げたりしてくれ、いろんな角度の風景が楽しめる。

搭乗中はパイロットが気球を上げたり下げたりしてくれ、いろんな角度の風景が楽しめる。

 ある程度まで上昇すると、熱気球は急にゆるやかな動きに変わる。ふと下を見ると、のどかな田園風景が果てしなく広がっていた。秋の黄金色に彩られた田畑のグラデーションが続き、少し進むと川や電車も見えてきた。空から見る台東は、とても素朴で美しい風景が待っていた。最初は足がすくんだが、やはり乗ってよかった。春や夏はまた違う色の景色が待っているという。それを眺めにまた訪れたい、そう強く思わせる絶景だった。

画像: 毎年7月から8月の間には台東の鹿野郷で気球フェスティバルが行われ、国内外から観光客が訪れる

毎年7月から8月の間には台東の鹿野郷で気球フェスティバルが行われ、国内外から観光客が訪れる

編集スタッフ Yae Tani

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