河川や海峡など、交通における障害物を越えるために設けられている橋。あくまで機能性や利便性が求められる建造物だが、現代では橋の形そのものに優美さや、橋を含んだ周辺の景観にも美しさが求められるようになった。その代表格ともいえるのが今回取り上げる橋だ。

東京タワーを凌ぐ世界でもっとも高い橋
Viaduc de Millau
ミヨー橋〈フランス〉

画像: 全長は2460m。バカンスシーズンに南仏やスペインに向かう車の渋滞を避けるために建設され、2004 年に開通した

全長は2460m。バカンスシーズンに南仏やスペインに向かう車の渋滞を避けるために建設され、2004 年に開通した

 まずは、パリから700㎞ほど南下したアヴェロン県の主要都市ミヨーにあるミヨー橋を紹介したい。周囲の景観を損ねないように、という理想を掲げ、フランス人橋梁技術者とイギリス人建築家が協力して設計。主塔は地上から343mを誇り、世界でいちばん高い橋として知られる。天高くそびえるたたずまいから「空に向けて架かる橋」「天国に一番近い橋」などと呼ばれるのも納得だ。運がよければ早朝にタルン渓谷から立ちこめる川霧に包まれ、雲海の上に浮かぶ幻想的な姿を拝むことができる。

ACCESS
パリから南部モンペリエまで高速列車TGV で約3 時間半。モンペリエからミヨー市内まではバスで約1 時間。市内からはレンタカーやタクシーを利用。

アメリカ本土最南端の楽園に続く大橋
Seven Mile Bridge
セブンマイルブリッジ〈アメリカ〉

画像: 写真右の旧鉄道橋沿いにあるピジョン・キー島では、カヤックやフィッシングなどのアクティビティが体験可能だ

写真右の旧鉄道橋沿いにあるピジョン・キー島では、カヤックやフィッシングなどのアクティビティが体験可能だ

 続いては海を越える壮大な大橋・セブンマイルブリッジ。アメリカ・フロリダ半島の南端からキーウェスト島まで、海上ハイウェイが青空と海を割るように7マイル(約11㎞)続いていく。両サイドに広がる海は、透き通るような美しさで浅瀬であることから珊瑚礁が広がる。その眺めは、一生の思い出として心に刻まれる。映画やドラマ、CMなどのロケ地として利用されることでも有名で、アメリカらしく絶景ドライブを楽しむことができる。

ACCESS
ニューヨークからマイアミ国際空港まで飛行機で約3 時間。マイアミ国際空港からレンタカーで約200㎞、所要時間約2 時間。

近未来へ導く二重螺旋の歩行者専用橋
Helix Bridge
ヘリックスブリッジ〈シンガポール〉

画像: 水上に張り出した展望用プラットホームが4 ヵ所あり、特に夜景の時間帯は人気だ

水上に張り出した展望用プラットホームが4 ヵ所あり、特に夜景の時間帯は人気だ

 最後は、川をまたぎ、海を越える両橋とは一線を画す、アーティスティックな架け橋を紹介したい。シンガポールの人気エリアであるマリーナセンターとマリーナベイとを結ぶ歩道橋・ヘリックスブリッジだ。DNAの二重螺旋構造に着想を得て造られた前衛的なデザインは、いかにも都会的なシンガポールの街にフィットし、今では国を代表するランドマークとして定着した。300m弱の全長だが、銀色の鉄骨に囲まれた通路を歩けば、5分ほどの時空トリップをした気分になれると旅人からも人気を集めている。

ACCESS
チャンギ国際空港から直通の電車MRT で約30分。プロムナード駅、ベイフロント駅からそれぞれ徒歩約10 分。

 
 

 壮大さと美しさを兼ね備えた3本の橋は、遠くから望むだけでも満足できるが、実際に通り風景を見ることで感動は倍増する。日本では味わうことができないスケールを体感してみてはいかがだろうか。

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