アフリカ大陸東部の国、タンザニア。その北部にあるナトロン湖の湖面は、乾季になると目の覚めるような赤色に染められる。

画像: 乾燥が進むにつれて、湖水に含まれるソーダ分が結晶化し、湖面に幾何学模様を描き出す

乾燥が進むにつれて、湖水に含まれるソーダ分が結晶化し、湖面に幾何学模様を描き出す

 周囲の塩分を多く含んだ土地から流入した湖水は塩分濃度が高く、また激しく乾燥した気候による水分の蒸発で、乾季には湖水の塩分濃度が上昇する。そのため好塩性微生物や藍藻類が繁殖し、藍藻類に含まれる色素によって、湖面が赤やオレンジに染まるのだ。

画像: 湖畔の山と空を映し出すナトロン湖の湖面。えも言われぬ不思議な光景だ

湖畔の山と空を映し出すナトロン湖の湖面。えも言われぬ不思議な光景だ

 このように塩分濃度の高い湖水に加えて、湖底から湧き出るソーダ分の多い熱水のせいで、ナトロン湖の湖水は強アルカリ性だ。そのため水深3m程度のナトロン湖は、生物の生息にはあまり適していない。しかし一方で、周囲の干潟には、藍藻類を餌とするフラミンゴが巣を作り、繁殖している。
フラミンゴにとっては、この過酷な環境がかえって外敵の侵入を防いでくれるのだ。ちなみにフラミンゴの色がピンクである理由も、彼らが摂取する湖の藍藻類に含まれている色素のせいだ。

画像: 湖面を覆う結晶

湖面を覆う結晶

 アフリカの乾いた大地に忽然と現れる真っ赤な湖。湖畔の茶色や黄色とのコントラストは、大自然の神秘が生みだしたものだ。

●アクセス
タンザニアの中心都市、ダルエスサラームから国内線でアルーシャまで約2時間。アルーシャからマニャラ湖国立公園を経て、ナトロン湖まで車で約5時間。乾燥した気候のためナトロン湖は年々縮小しており、将来的には消滅し、草原になってしまうと予想されている。

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