展示作品にも劣らない美しい外観。美術館とは思えぬ挑発的なデザインで興味を惹き、建物自体がアート作品ともいえる世界を代表する現代建築の美術館を紹介したい。

ブラジルの巨匠が晩年に遺した傑作
Niterói Contemporary Art Museum
ニテロイ現代美術館〈ブラジル〉

画像: スロープが特徴とされるニーマイヤー建築だが、この本館に続く曲線も代表例といえよう

スロープが特徴とされるニーマイヤー建築だが、この本館に続く曲線も代表例といえよう

 まずは南米・ブラジルのニテロイ現代美術館。海岸線に張り出した崖に浮かぶ円盤形の建築は「不時着したUFO」とも呼ばれている。映画好きな人が『スター・ウォーズ』シリーズの指令室のようだと表現するビジュアルなのだ。花をイメージし、地上から続く曲線を活かした造りは海岸線と融合しつつも、本館の展示室が圧倒的な存在感を放つ。この美術館を設計したのは「ブラジルのモダニズム建築の父」と呼ばれるオスカー・ニーマイヤー。ブラジルの大統領府や国防省など国の主要機関のデザインも手がける奇才だ。

ACCESS
リオ・デ・ジャネイロ市内からメトロを利用。カリオカ駅からフェリーに乗り換えニテロイへ。フェリー埠頭から徒歩15 分。

現代アートの街に変貌したビルバオのランドマーク
Guggenheim Bilbao Museum
ビルバオ・グッゲンハイム美術館〈スペイン〉

画像: 美術館北東に架かるサルベ橋を含んだ近未来的な景観も人気だ

美術館北東に架かるサルベ橋を含んだ近未来的な景観も人気だ

 欧州を代表するのは、ビルバオ・グッゲンハイム美術館だ。鉄鉱の街から現代アートの街へと変貌し、今や欧州モダンアートの最前線のひとつとなったスペイン北部のビルバオに建てられている。アメリカを代表する建築家である鬼才フランク・ゲーリーが手がけた建物は、銀色の金属やガラス、石灰岩などの素材が組み合わされており、どの角度から見ても異なった形状となる構造美を実現した。ビルバオ川のほとりに佇む様は、古い街並みから浮かび上がるような印象を見る者に与え、周囲との融合にも成功している。その景観は、「脱構築主義の傑マスターピース作」と呼ぶにふさわしい。

ACCESS
首都マドリードからビルバオ空港まで飛行機で約1 時間。市街からは地下鉄やトラムなどでアクセス可能。

ミシガン湖のほとりに佇む羽を広げた白鳥!?
Milwaukee Art Museum
ミルウォーキー美術館〈アメリカ〉

画像: ウイングは開閉可能。約3 分かけてその翼が開閉する様子も観光客に人気だ

ウイングは開閉可能。約3 分かけてその翼が開閉する様子も観光客に人気だ

 アメリカ・ミシガン湖畔にあるミルウォーキー美術館も造形美では負けていない。設計したのは、アテネ五輪のメインスタジアムやニューヨークのワールド・トレード・センター駅などを担当したことでも知られるスペイン人のサンティアゴ・カラトラバ。旅客機のボーイング747と同サイズの両翼を備えた純白のパビリオンを完成させ、「白鳥」「帆船」などの愛称で親しまれている。ガラスを多用したデザインで館内には常に自然光が降り注ぎ、シンボルカラーの白と、空の青とのコントラストも素晴らしい。

ACCESS
ニューヨークからジェネラル・ミッチェル国際空港まで飛行機で約2 時間半。シカゴ市内からアムトラック(都市間バス)で約1 時間半。

 立地や景観を活かすだけでなく、その地の伝統や文化を取り入れ、新たな独自の景趣を生んだ美術館。個性に溢れた建築家たちの作品は、色褪せることなく存在感を示し続けている。

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