インド亜大陸の南に浮かぶ島国スリランカ。この国の中部に、巨大な岩山の頂上に築かれた王宮跡がある。そびえる岩山の上に都を築いたのは「狂気の王」とも呼ばれる王、カーシャパだ。

画像: 平原の中にポツンとそびえるシーギリヤ・ロックは、遠くからでも目立つ岩山だ

平原の中にポツンとそびえるシーギリヤ・ロックは、遠くからでも目立つ岩山だ

 5世紀後半、カーシャパ王は実父であるダートゥセーナ王から王権を奪い取ると、この地に都を建設した。急峻な岩山の上に王宮を建てたのは、インドに追いやった弟からの復讐を恐れたためとも、結果的に実父を死に追いやった後悔からとも言われている。巨大な岩山の頂上に遺る王宮跡から見下ろせば、彼のその孤独と不安に苛まれた胸の内をうかがい知ることができるような気がする。

画像: 19 世紀後半に発見されたシーギリヤ・レディ

19 世紀後半に発見されたシーギリヤ・レディ

 シーギリヤ・ロックのもう一つの見どころは、色鮮やかな色彩で描かれた「シーギリヤ・レディ」と呼ばれる壁画だ。美女の姿を描いたこの壁画は、死に追いやった父の魂を鎮めるために描かせたとも言われているが、彼女たちが誰なのかは謎に包まれている。

画像: 王宮の入り口には、ライオンの前足を模した彫像が遺る。かつてはライオンの頭部の彫像があり、大きく開けた口が入り口であったと考えられている

王宮の入り口には、ライオンの前足を模した彫像が遺る。かつてはライオンの頭部の彫像があり、大きく開けた口が入り口であったと考えられている

 結局カーシャパ王は弟との戦に敗れ自害し、都も11年で打ち捨てられてしまう。彼が築いた王宮跡は、権力欲に囚われた彼の人生の哀しみを伝えているようだ。

ACCESS
シーギリヤ・ロックへ行くには、まず中部の高原都市キャンディに向かうこととなる。スリランカの中心都市コロンボからキャンディまでは、バスで約3時間半。鉄道なら2時間半〜3時間半。キャンディからシーギリヤ・ロックまでは、バスで2時間半〜3時間ほどだ。

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