イランの南部、シラーズにあるマスジェデ・ナスィーロル・モスクは、ステンドグラスを通じた光がモスク内をピンクに染め上げる様子から、別名・ピンクモスクとも言われています。このピンクモスクを訪れるため、約3年前にイランを訪れました。東京からドバイを経由して、シラーズへ。空港からシラーズの街へは、空港で知り合ったイラン人家族の車に乗せてもらいました。

画像: シラーズの街は意外にも緑が多く、美しい庭園も多数ある

シラーズの街は意外にも緑が多く、美しい庭園も多数ある

イランを訪れたことのある人ならご存じでしょうが、この国の人々の温かさや旅行者への親切さには驚かされます。特に日本人に対しては大変友好的で、街を歩いているだけで多くの人々に話しかけられますし、その流れでお茶や食事をご馳走になったり、家に招待されたりすることも珍しくありません。もちろん、そのすべてが安全とは保障できませんが、基本的には、ホスピタリティと外国人に対する興味が、彼らのそういった行動の原動力のようです。

画像: イラン人は親切でお茶目。写真を撮れとせがまれることも多い

イラン人は親切でお茶目。写真を撮れとせがまれることも多い

ピンクモスクの話に戻りましょう。
このピンクモスクのステンドグラスは、中庭に面した東向きの壁にはめ込まれています。そのため、モスク内にステンドグラスを通じた色鮮やかな光が入り込むのは、日の出から数時間の間に限られます。
シラーズに到着した日の翌日さっそく、朝早くに宿を出て、人気のない早朝の街の中を徒歩でモスクに向かいました。あいにくモスクの扉には鍵がかかっていましたが、扉をノックして声をかけると、中から係員らしき人が顔を出し、入場料を払って中に入ることができました。

画像: ピンクモスクの入り口の門の天井にも、見事なモザイクが

ピンクモスクの入り口の門の天井にも、見事なモザイクが

モスクは比較的小規模なものでしたが、モスクの入り口の門の天井には、繊細なモザイクが施されており、期待が高まります。係員の人の後について中庭に足を踏み入れると、池の右手にある建物の壁一面にステンドグラスがはめ込まれた扉が目に入ってきました。鍵を開けてもらい、さっそく中に入ります。

画像: ピンクモスクの中庭。左手にステンドグラスの扉が並ぶ

ピンクモスクの中庭。左手にステンドグラスの扉が並ぶ

建物の中は、数多くのアーチと柱に支えられた広い空間で、一面に本場のペルシャ絨毯が敷かれています。ステンドグラスには、まだ日の光が直接当たっていないものの、外の明るさのおかげで、単純ながらも美しいステンドグラスの幾何学模様が浮かび上がっています。

画像: ステンドグラスを通した色鮮やかな光

ステンドグラスを通した色鮮やかな光

画像: モスク内に光が広がる様子は、まさにピンクモスクだ

モスク内に光が広がる様子は、まさにピンクモスクだ

絨毯の上に座って待っていると、少しずつステンドグラスの輝きが増してきます。日の光が直接ステンドグラスに当たるようになると、色鮮やかな光が壁から床へと徐々に移動していきます。壁に刻まれた模様やモザイク、そして床のペルシャ絨毯の模様と、ステンドグラスを通じた光がモスク内に溢れていき混ざり合っていきます。ペルシャ絨毯の上に伸びる、色鮮やかな光が描く幾何学模様の動きを見ているだけで、時間を忘れてしまうほどの光景でした。

画像: 幾何学模様の色とりどりの光が、モスク内に溢れていく

幾何学模様の色とりどりの光が、モスク内に溢れていく

モスクを出て、宿までの道を歩いていると、どこからかパンの焼けるいい匂いがしてきました。匂いにつられて店を覗いてみると、小さなパン工場のようです。店の中では3人の男性が忙しそうに働いていましたが、こちらの存在を見つけると、パン粉がついた顔を崩しながら、手招きをしています。
結局、このパン工場でもイラン人の歓待を受けることとなり、焼きたてのパンをご馳走になりました。

パン工場で働く男性。焼きたてパン、ごちそうさまでした

「早起きは三文の得」。そんな言葉を異国の空の下で実感した、シラーズのピンクモスク訪問でした。

編集部 

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