ダムを目の当たりにすれば、その圧倒的なスケールの大きさに驚かされる。自然の中に突如として現れる人工物のミスマッチ感と無機質な佇まい。そこからは、巨大建造物を造り出した人間の力を改めて実感できる。そんな見る者を惹きつけて止まない大迫力のダムを紹介する。

恐怖すら感じる大迫力の放流
Xiaolangdi Dam
小浪底ダム〈中国〉

画像: 迫力ある大放流の見物に、多くの人が集まる。辺りには猛烈な水しぶきが降り注ぐ

迫力ある大放流の見物に、多くの人が集まる。辺りには猛烈な水しぶきが降り注ぐ

 中国の黄河にある小シャオ浪ラン底ディダムは、その大きさに言葉を失うだろう。黄河は大量の土砂が流出し、堆積することで中流域の川底が周辺の土地より高くなってしまい、毎年洪水被害に悩まされていた。そこで、建設されたのが貯水量126億5000万㎥(東京ドーム1万個分以上)のこのダムだ。名物となっているのは、ダムの大放流。といっても、普通の放流とは違う。毎年1回、ダム底に沈殿した〝沈ちん泥でい〟を流し出すために、最大流量毎秒2600㎥(260万ℓ)という驚異の放水量で一気に行われる。その光景は、迫力を飛び越えて、恐怖すら感じるほどだ。

ACCESS
中国東部の河南省にある洛陽北郊空港から市街地までバスで約20 分。市街地からは別のバスに乗り換えて約2 時間。

ウォータースポーツも楽しめる海のように広大なダム
Ataturk Dam
アタチュルクダム〈トルコ〉

画像: アタチュルクとは、トルコ語で、「トルコのリーダー」「父なるトルコ人」という意味を持つ

アタチュルクとは、トルコ語で、「トルコのリーダー」「父なるトルコ人」という意味を持つ

 トルコ最大のダムは、ユーフラテス川に建設されたアタチュルクダムだ。初代トルコ共和国大統領ケマル・アタチュルクにちなんで名付けられたこのダムは、地元民に〝海〟と呼ばれるほど広大で、貯水量487億㎥を誇る。このダムが造られたことによって、周辺の砂漠にも水が引かれるようになり、数多くの綿花畑を目にすることができる。また、ウォータースポーツを楽しむため、多くの人々が集まる。

ACCESS
トルコ南東部にあるアドゥヤマンのアドゥヤマン空港からバスやタクシーで市内へ。市内から車で約1 時間。

欧州の古城を思わせる石積み式のダム
Hounenike Dam
豊稔池ダム〈日本〉

画像: ダムの周りは公園として整備されている。近づくことができるので、迫力を間近で体感できる

ダムの周りは公園として整備されている。近づくことができるので、迫力を間近で体感できる

 香川県の柞くに田た 川上流にある豊ほう稔ねん池いけダムは、ヨーロッパの古城を思わせるような石積みが特徴だ。石積み式マルチプルアーチダムと呼ばれるこの形状は、現在日本に2ヵ所しかない貴重なもの。大正15年から約4年の歳月をかけて造られた同形状の最古のダムで、2006年に国の重要文化財にも指定されている。放流の見所は毎年夏に行われる、ゆるぬき。下流にある井関池の貯水量が3割を切った頃に行われるもので、毎秒4tの水が放流される光景は、とても優雅で水音も心地がよい。

ACCESS
高松自動車道大野原IC より約10㎞。JR 観音寺駅よりタクシーで約30 分。田野々バス停より徒歩約5 分。

 ダムは、水に親しんでない人にとっても今ではなくてはならない存在となっている。生活に欠かせない電気の発電や、水害の防止など役割は多岐にわたる。ダムからの放流シーンを眺めることで、水のありがたさを改めて認識するのもいいだろう。

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.