ペルーの都市・クスコの北西約50㎞、アンデス山脈の山あいに、突如として広がる絶景がある。深い谷の斜面を利用した段々畑状の塩田が、マラスの塩田だ。ここでは、高濃度の塩分を含んだ水が湧き出ており、その塩水を棚田に引き込み、乾燥させることによって、製塩が行われている。

画像: 深い谷の斜面に広がる塩田は圧巻。5000 枚以上の棚田があると言われている

深い谷の斜面に広がる塩田は圧巻。5000 枚以上の棚田があると言われている

 マラスの塩田があるのは、標高3000m以上の高地だ。どうしてこんな場所に塩水の泉があるのか。その理由は、アンデス山脈の成り立ちにある。

画像: 棚田のため機械化が難しく、塩の運搬は人力だ

棚田のため機械化が難しく、塩の運搬は人力だ

 アンデス山脈は、海側の太平洋プレートが大陸側のナスカプレートの下に潜り込むことで、海底が隆起してできた山脈だ。アンデス山脈が形成される前は、マラス周辺は海であったが、山脈の形成と地殻変動により、海水が地下水として閉じ込められたと考えられている。その海水が地下で濃縮され、泉として湧き出ているのだ。

画像: 棚田のあぜ道は石で組まれていて、溝を塩水が流れていく

棚田のあぜ道は石で組まれていて、溝を塩水が流れていく

 インカ時代以前から天日干しでの製塩が行われていたマラスの塩田。作られた塩は「インカの白金」と呼ばれ、皇帝にも献上されていたという。人間が生きるために必要不可欠な塩。ここは、人々の暮らしを支えてきた絶景だ。

アクセス
ペルーの都市・クスコからマラスの村へは直通の交通手段はない。まずはクスコから北西にある街・ウルバンバを目指す(バスで約1時間30 分)。ウルバンバからは、タクシーなどでマラスの村の郊外にある塩田へ向かう。クスコからは、マラスの近くにあるモライ遺跡を一緒に訪れる日帰りツアーもある。

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